AI時代に、ひとり仕事を再設計する理由
フリーランスとして長く書く仕事をしてきました。
これまでSEO記事を中心に、3,500本以上の記事を制作しています。
最初は文字単価0.2円の案件から始まり、少しずつ仕事が増え、会社員だった頃よりかなり収入が増えた時期もありました。
ライターという仕事には、本当に助けられました。
場所に縛られずに働けるようになり、平日に出かけることもできる。働く時間も、ある程度は自分で決められる。
「大金持ちにはなれなくても、このままならかなり自由に暮らしていけるのでは?」
そんなふうに思っていた時期もあります。
でも、生成AIが当たり前に使われるようになって、少しずつ考えが変わりました。
書く仕事をやめたいわけではありません。
ただ、これまでうまくいっていた働き方を、そのまま続けることが正解とも思わなくなりました。
ライティング、取材、編集、Web制作、発信、収入の作り方。
ひとつの職種に自分を固定するのではなく、その時々に合わせて仕事の持ち方そのものを組み直していく。
今は、そんな働き方を試しています。
この記事では、長くSEOライターとして働いてきた私が、なぜ今になって「ひとり仕事」を再設計しようと思ったのかを書いてみます。
SEOライターとして3,500本以上の記事を書いてきた
私のライターとしての始まりは、文字単価0.2円の案件でした。
当時の私には、別に叶えたいことがありました。
ただ、それが叶ったとしても、すぐに安定した収入になるような仕事ではありません。
その活動を続けながら、お金を稼ぐ方法が必要でした。
そこで見つけたのが、Webライターの仕事です。
今ほど副業が一般的ではなく、オンラインだけで完結する仕事の選択肢も多くありませんでした。
さらに私は、場所に縛られずに働く必要がありました。
海外へ行く必要もあったため、決まった場所へ通う仕事では続けにくかったのです。
その条件に合ったのがWebライターでした。
最初の文字単価は0.2円。
今振り返っても、途方もないです。
本当に途方もない。笑
3,000文字を書いて600円。
そこから手数料が引かれることもありました。
効率だけで考えれば、かなり厳しい働き方です。
ただ、当時の私はSEOについてほとんど知りませんでした。
検索意図を考えること。
構成を作ること。
知らないことを調べて、読者にわかる形へ整理すること。
クライアントの意図を読み取ること。
修正に対応すること。
そうした基礎を、私は実際の案件の中で覚えていきました。
だから今でも、低単価案件そのものを全部否定するつもりはありません。
ただし、そこにずっと居続けることを勧めるつもりもありません。
当時の私にとっては、ほんの少しでも報酬をもらいながら、仕事の流れを覚える場所だった。
それくらいの位置づけです。
仕事が増えれば、全部ラクになると思っていた

その後、本格的にフリーランスのライターとして働くようになりました。
経験が増えるにつれて単価も上がり、継続して依頼してもらえるクライアントも増えました。
ライターの仕事だけで生活できるようになり、会社員だった頃よりかなり収入が増えた時期もあります。
普段そこまでお金を使うタイプでもなかったので、普通に暮らしているだけなら毎月お金が減らない。
年に数ヶ月海外で過ごして、それでも生活には困らない。
当時はかなり本気で、
「このままなら人生、わりとイージーなのでは?」
と思っていました。
でも、収入が増えることと、働きやすくなることは別でした。
ライターの仕事は、基本的には書けば収入になります。
反対に言えば、止まれば収入も止まります。
休みを作ることはできても、それ以外の日はかなり長い時間パソコンに向かっていました。
リサーチをする。
構成を作る。
本文を書く。
修正する。
納品したら、また次の記事に取りかかる。
忙しい時期は、その繰り返しです。
肩も背中もバキバキでした。
それ以前には体を動かす仕事をしていましたが、あんなに体が痛くなった時期はあまりありません。笑
それでも、仕事があることはありがたい。
収入にもなっている。
だからなかなか手放せませんでした。
稼げた働き方ほど、変えるのは難しい
うまくいかなかった方法なら、やめる理由は比較的わかりやすいと思います。
稼げない。
続かない。
自分に合わない。
そう判断できれば、別の方法を探せます。
難しいのは、一度うまくいった方法です。
結果が出た経験があるから、
「もう少し続ければ大丈夫かもしれない」
と思ってしまいます。
案件が減っても、一時的なものかもしれない。
以前のようにまた増えるかもしれない。
新しいことを始めるより、今ある仕事をやったほうが確実にお金になる。
私も長い間、そんな感覚がありました。
新しいことを覚える時間があるなら、一本でも多く記事を書いたほうが目の前の収入になります。
でも、それを続けていると、次の仕事を作るための時間がなくなります。
忙しいのに、不安が消えない。
仕事はあるのに、止まるのが怖い。
収入はあるのに、思っていたほど自由ではない。
そんな状態になって初めて、
「仕事が多いこと」と「働き方が安定していること」は同じではないのかもしれない、
と思うようになりました。
そして、その感覚をさらに強くしたのが生成AIでした。
今思えば、かなり“人力AI”のように働いていた

SEO記事を大量に書いていた頃、生成AIは今ほど一般的な存在ではありませんでした。
今振り返ると、当時の私はかなり“人力AI”のように働いていた気がします。
検索する。
検索意図を考える。
上位の記事を調べる。
必要な情報を整理する。
構成を作る。
決められたルールに合わせて文章を書く。
納期までに次々と納品する。
もちろん、そこで身についたものはたくさんあります。
調べる力。
情報を整理する力。
複雑な内容をわかりやすくする力。
クライアントが求めているものを読む力。
決められた条件の中で成果物を作る力。
今やっている仕事にも、その経験はかなり生きています。
ただ、以前は人間がかなりの時間をかけてやっていた作業の一部を、今は生成AIでも補助できるようになりました。
構成のたたき台を作る。
情報を整理する。
文章を要約する。
別の表現を考える。
アイデアを広げる。
もちろん、出てきた内容が正しいとは限りませんし、最終的な判断まで全部任せられるわけでもありません。
それでも、自分が長くやってきた仕事とAIの得意な領域が重なっていることは、使えば使うほど感じます。
私はこれを、
「AIに突然仕事を奪われた」というより、人間がAIのようにこなしていた部分を、AIでもできるようになってきた
と捉えています。
だからこそ、同じ作業を以前と同じ方法で大量にこなすだけの働き方には、少しずつ違和感を持つようになりました。
案件が減ったとき、初めて変化を実感した
生成AIが広がったことと、個別の案件が減ったことに直接の因果関係があるかは確認できません。
ただ、私自身の仕事では、それまで多くの発注をもらっていたクライアントからの案件が大きく減った時期がありました。
同じ頃、新規案件も以前ほど簡単には取れなくなりました。
複数のクライアントと仕事をしていたので、突然生活できなくなったわけではありません。
それでも焦りました。
ある程度経験を積んでからは、案件獲得そのものにそこまで苦労していなかったからです。
「あれ、何か変わってきたのかもしれない」
と思いました。
一時期は、
「この生活自体を手放さなければならないのかな」
と考えたこともあります。
ただ、そこで書く仕事を全部やめる方向には行きませんでした。
むしろ、
「書く仕事で身につけたものを、別の形で使えないか」
と考えるようになりました。
取材や編集へ仕事を広げてみた
その頃から少しずつ増やしていったのが、取材や編集に関わる仕事です。
SEOライティングを完全にやめたわけではありません。
今ある仕事を残しながら、違う種類の仕事を少しずつ増やしました。
取材では、インターネット上にある情報を調べてまとめるだけでは終わりません。
人に話を聞く。
相手が本当に伝えたいことを探る。
何気なく出た言葉を拾う。
記事として何を残すか考える。
読者に伝わる順番へ組み直す。
本人らしさや企業らしさを残しながら、読みやすい形へ整える。
SEO記事とは少し違う筋肉を使います。
一方で、SEOライティングを続けてきた経験が無駄になったわけでもありませんでした。
検索する力も、情報を整理する力も、構成を作る力も、そのまま使えます。
ひとつの仕事を捨てて、まったく別の人になる必要はなかった。
今まで身につけたものを持ったまま、少し横へ広げればいい。
そう思えるようになったのは大きな変化でした。
今は「ライターであり続けること」にこだわっていない
その後、さらにWebデザインやWeb制作などにも手を出し始めました。
これは、「ライターをやめてWeb制作に転職する」という話ではありません。
今のところ、何屋になるのかをひとつに決めたいとも思っていません。
文章を書く。
人に話を聞く。
編集する。
Webサイトを作る。
自分のメディアを育てる。
AIを使う。
必要なら新しいことを覚える。
そうやって、できることを少しずつ組み合わせていくほうが、今の自分には自然です。
以前の私は、
「フリーランスのライターとして、どう仕事を増やすか」
を考えることが多かったように思います。
今は、
「ひとりで働き続けるために、どんな仕事の組み合わせを持っておくか」
を考えるようになりました。
似ているようで、かなり違います。
だから、ひとり仕事を再設計する

このサイトでいう「ひとり仕事」は、ライターだけを意味していません。
フリーランスとして働くこと。
副業で収入を作ること。
自分で仕事を取ること。
複数の収入源を持つこと。
自分のメディアや仕組みを育てること。
仕事と生活のバランスを自分で決めること。
会社にすべてを預けず、自分で働き方を組み立てている人の仕事全体を指しています。
ひとりで働くのは自由です。
でも、自由だからこそ、自分で考えることも多い。
案件。
収入。
契約。
税金。
スキル。
AI。
休み方。
これから何を仕事にするか。
一度決めた働き方を、ずっと続けなければならないわけではありません。
時代が変われば、仕事も変わる。
自分自身も変わります。
だったら、必要になったときに組み直せばいい。
それが今のところ、私が「ひとり仕事、再設計」という名前に込めている意味です。
このサイトで書いていくこと
このサイトでは、
「どうやって案件を取るか」
「どうやって収入を増やすか」
だけを書くつもりはありません。
もちろん、そうした実務の話もします。
Webライターを始める方法。
案件の取り方。
継続して依頼してもらう方法。
契約やお金のこと。
AIとの付き合い方。
でも、それと同じくらい、
「この働き方をどう続けるか」
についても考えていきたいと思っています。
収入が増えても、働きすぎていたらどうするのか。
SNSから情報を拾いつつ、どうやってほど良い距離を取るのか。
ひとつのクライアントや職種だけに頼らないために、何ができるのか。
新しい仕事に手を出すとき、これまでの経験をどう持っていくのか。
受注し続けなければ収入にならない状態から、少しずつ別の仕組みを作れないか。
私自身、まだ答えを持っていないこともたくさんあります。
だから、成功談を完成形として並べるのではなく、これから試していく過程も含めて残していきます。
まとめ|うまくいった働き方も、必要なら組み直していい
Webライターという仕事を選んだことを後悔していません。
文字単価0.2円から始めて、SEO記事を3,500本以上書いてきました。
その中で身につけたものも、出会った人も、今の仕事につながっている経験もたくさんあります。
書く仕事のおかげで、会社員とは違う働き方もできるようになりました。
だから、過去の働き方を否定するつもりはありません。
ただ、
一度うまくいった働き方だからといって、ずっと同じ形で続ける必要もない。
今はそう思っています。
書く。
聞く。
編集する。
作る。
AIを使う。
自分のメディアを育てる。
必要なものを少しずつ組み合わせながら、自分が働かない時間にも動くものも増やしていく。
これから何が残って、何が変わるのかはまだわかりません。
でも、わからないからこそ、一度決めた肩書きに自分を合わせ続けるより、その都度働き方を見直していきたい。
そんな試行錯誤を記録する場所として、
「ひとり仕事、再設計」を育てていきます。
